太く、山吹色で、匂わず、キレがある【小泉武夫・食べるということ(40)】

カテゴリー:食情報 投稿日:2018.03.19

うんこを見れば健康かどうか分かる!?

 口から入るもののことばかり述べてきましたので、ここからは尻から出すもののお話をします。うんこの話です。

 快食快便の私には、なかなか実感できないのですが、とくに女性には慢性的な便秘に悩む人も多いと聞きます。腸の中にうんこが居座っている状態というのは、実は免疫を低下させる原因にもなっているのです。その証拠に、たとえば3日間出なかった宿便が、4日目の朝にドーンと出てくれたとき。藤田先生の話では、その瞬間から腸内の免疫は一気に高まるのだそうです。

 免疫を高めたいと思ったら、食べることだけでなく、うんこのことも真剣に考えなければなりません。私はうんこの専門家ではありませんが、食について研究していれば、食べ物の最終段階ともいえるうんこのことだって、当然詳しくなります。

 最初に言っておくと、その人の免疫が高いか低いかは、うんこを見れば一目瞭然なのです。病気に負けない健康な体を維持している人の元気なうんこには、特徴があるのです。

 まず、太さです。うどんやきしめんみたいに細いのはダメ。直径2.5センチ以上はなくてはいけません。それから色。白っぽいのや、赤っぽいのや、黒っぽいのは、日本人の遺伝子に合った食事をしていない証拠です。理想的なのは山吹色。しかも、つやつやした照りがあることです。そして匂い。臭いのは肉食獣の糞と一緒、日本人本来のうんこは、それほど臭くはないのです。で、キレがいいこと。そういううんこがにょろにょろと1本出て、終わったときにトイレットペーパーがいらないくらいキレがよければ、腸内の免疫は間違いなく高い。言い換えれば、それが長生きできる人のうんこの特徴なのです。

 ところが、そういううんこの持ち主が、今の日本人には少なくなっている。私の知り合いに、用便から病気を突き止める研究に取り組んでいる学者がいますが、その先生に言わせると、日本人のうんこはアングロサクソン化してしまっているのだそうです。

 繊維をとらず、肉ばかり食べているから、臭くて水っぽいうんこになる。うんこの洋風化は、免疫力が低下していることへの警告でもあるのです。

小泉武夫

 

※本記事は小泉センセイのCDブック『民族と食の文化 食べるということ』から抜粋しています。

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