発酵和菓子②「菜の花」と「春らんまん」

カテゴリー:レシピ 投稿日:2024.04.14

小豆あんとねりきりが用意できたら、さあ、生菓子を作りましょう。
1品目は「菜の花」。伝統的な意匠にチャレンジします。
2品目は「春らんまん」。「菜の花」をアレンジして創作しました。
そぼろあんの世界が無限に広がります。決して難しくはありませんので、お子さまと一緒に楽しむこともできますよ。

 

【関連記事】
発酵和菓子①「砂糖不使用の小豆あん、白あん、ねりきり」

 

「菜の花」の作り方
緑の野に咲く菜の花に見立てた生菓子です。丸めた小豆あんに、そぼろあんを張り付けます。そぼろあんは、ねりきりを緑と黄色に着色し、裏ごし器などでこした物。こす道具は、ザルや網じゃくしでもOKです。

 

【材料】(4個分)
・小豆あん:50g
・ねりきり:50g
・着色料、緑(無ければ青と黄色を混ぜる):適量
・着色料、黄色:適量

 

【作り方】
1./小豆あんを4個に分け、それぞれ丸める。土台になる部分を、押し当てて平らにしておく。

小豆あんを4個用意する

 

2./50gのねりきりから、少量を取り分ける(目安として3gと47gに分ける)。
3./少量(3g)のねりきりに黄色の着色料を爪楊枝でほんの少しのせ、こねながら混ぜ合わせる。好みの色になるまで、ほんの少しずつ着色料を足し混ぜる。薄いかな、と思うくらいでよい。むらのない一色にするほうが、できあがりが映える。
4./残りのねりきり(47g)を緑に色付けする。黄色と同様の仕方で、生地に緑の着色料をのせ、こねながら混ぜ合わせる。緑の着色料が無い場合は、黄色と青を混ぜる。好みの色になるまで、ほんの少しずつ着色料を足し混ぜる。薄いかな、と思うくらいでよい。工程3の黄色と違い、お好みでむらがあっても面白い。

ねりきりに着色する

 

5./3と4のねりきりを、それぞれこして、そぼろあんを作る。裏ごし器や網じゃくしなどにねりきりを少しずつ置いて、しゃもじやスプーンの背で押し出す。緑と黄色で、こし器の穴の大きさを変えても面白い。

そぼろあんを作る

 

6./1の小豆あん1つに、4の緑のそぼろあんの1/4ほどを張り付ける。それを4個作る。
7./黄色のそぼろあんを少量ずつ、のせ置く。

野に咲く葉の花に見立てた和菓子

 

「春らんまん」の作り方
野には、菜の花だけでなく赤やピンクの花も咲いています。花の量や大きさ、色の濃さなどご自由に咲かせてみてください。

 

【材料】(4個分)
「菜の花」より「ねりきり」を3gほど多くする。

 

【作り方】
「菜の花」の工程3で、赤とピンクのそぼろあんも作る。ほかは同じ。

黄、赤、ピンクのそぼろあんを作る

 

彩り豊かに咲かせて

 

銘「菜の花」(左)と「春らんまん」(右)

 

☆上の写真の緑は、「菜の花」では青と黄の着色料を混ぜた色、「春らんまん」では緑の着色料の色です。
☆着色料を変えれば、折々の景色を作り出すことができます。例えば、赤と青の着色料を混ぜて紫を作り出して小さな花にすれば「夏のつゆ草」、下草に黄色を多めにした上に赤と黄色で朱色の葉の形作れば「秋の落葉」など。銘も雅やかに付けましょう。あんを冷凍しておけば、いつでも作れます。いろいろ考案してみてくださいね。

 

福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。

 

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この記事を書いた人

編集部
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