海に囲まれ、面積の7割が山地の四国は、自然豊かな土地柄。気候も1年を通して温暖で安定しています。なかでも香川県は、瀬戸内海式気候と称され、年間を通して雨が少なく、台風の通り道に当たることも少ないという好条件の地域。県内では、米や麦をはじめ、野菜や果物などの食材の生産が盛んな地域なのです。
そんな食材の宝庫・香川県の名物といえば、うどんが真っ先に思いつく方が多いかもしれません。しかし、今回ご紹介するのは香川の伝統的なソウルフードのひとつ「しょうゆ豆」です。
見た目は黒豆煮のよう?
この「豆」とはソラマメのこと。皮ごとソラマメを干し、昔ながらの焙烙(ホウロク)という素焼きの瓦の上でじっくり炒ってこんがり焦がします。それを醤油、砂糖、みりん、トウガラシを合わせた調味ダレのなかに投入し、一夜漬けにしたものが本場の「しょうゆ豆」。自宅でつくる場合は、焙烙の代わりにフライパンを使用してもOK。ただ、焙烙を使用した方が格段に香ばしさが増します。
ソラマメの、プリッと硬めの歯ごたえのある食感がしょうゆ豆の一番の特徴。あまじょっぱくこっくりとした調味ダレでお箸も進みます。ソラマメのこんな食べ方、知っていましたか? ぜひ試してみてください。