若竹が勢いよく伸びる季節になりました。先人たちはタケノコから若竹に生長する際に落ちるタケノコの皮を拾い、きれいに干し上げておむすびを包んだり、煮物の落し蓋などに使っていました。竹には鮮度保持力や抗菌効果があると言われています。今では包装材としてはほとんど見なくなった竹の皮。今回は孟宗竹の竹の皮を干し上げて、エコな包装材「竹の皮」を作ります。孟宗竹や真竹、淡竹など、ある程度太い竹の皮であれば何でもOK。材料さえ手に入れば洗って干すだけなのでとても簡単です。
竹の皮は干し上げた後もとてもしなやかで、折れたり切れたりすることがありません。しかも蒸気を通すので、包んだ素材が蒸れることがなく、おむすびなどはご飯が蒸れずにとてもおいしくいただけます。
竹の皮の見つけ方
包装に使う竹の皮は本来、真竹の皮です。真竹は節と節の間が孟宗竹より長いため、竹の皮も全長が長く包みやすくなります。ただ、孟宗竹でも十分の長さがあるので、今の時季は孟宗竹でもOKです。温かい地方では孟宗竹は終わりですが、これからは真竹の竹の皮がチャンスです。
竹の皮をゲットするには、まず伸びている若竹を見つけることです。若竹はまだ葉が開ききっていないので、すぐわかります。竹の皮はこの若竹に枯れてくっついているか、根元に落ちています。1本でも驚くほどたくさんゲットできます。
包装材「竹の皮」の作り方
竹の皮を入手したら洗って干し上げるだけです。ただ丸まってしまうので、濡れている時に新聞紙に広げて丸まりを伸ばすようにします。
1./若竹の皮を見つける。まだ水分がある皮でなく、カサカサして乾いているものを見つける。
こんな感じになっている
2./ゲットした竹の皮を洗う。
丸まっているので広げて洗う
3./新聞紙に表側を上にして干して丸まりのクセを取る。
新聞紙に広げて干す
4./干し上がったら、束ねて保存する。丸まりクセが強い時には、使う時に一度水にくぐらせると丸まりはきれいに伸びる。
干し上がってツヤツヤ!
包んでからくくるひもも竹の皮の端を割いて作れます。とてもしなやかで丈夫です。
ひもも作れる
竹の皮ひもで簡単にくくれる
素材を引き立てる
おむすびもおいしそう!