【知ってトクする鰹節の世界 3】“節”の種類と和食の出汁の深い関係

カテゴリー:発酵食品全般
投稿日:2016.05.28

鰹節の原材料は“鰹”ですが、煮熟(しゃじゅく)、焙乾(ばいかん)という工程を経てつくられる節には、鰹以外にもさまざまな「節」があります。鮪(まぐろ)、宗田鰹(そうだがつお)、鯖(さば)、鯵(あじ)など。もちろん風味も味も異なります。カビ菌が発酵熟成した枯節も加え、原材料ごとに使い分けられれば出汁の世界がさらに広がります。

 

【鮪節】

原材料:小型キハダマグロが中心。小型メバチマグロ

関東では「めじ節」、関西では「しび節」とも呼ばれます。京料理などで良く用いられています。

特徴:透明感のあるほんのりとした甘みのある淡白で上品な出汁。出汁の色も薄いので上品な感じに仕上がります。糸削りの場合は、乳白色の彩りとしても料理を引き立てます。

 

【宗田鰹節】

原材料:マルソウダ、ヒラソウダ、

関西では「目近節(メジカブシ)」とも呼ばれ、近海物で高知県、熊本県、鹿児島県で生産されています。厚削りに向き、じっくり時間をかけて出汁をとります。深みのある濃厚な味と風味は醤油との相性が良く、もりそばのつゆ、うどん・そばのかけつゆ、おでんや煮物の料理に向いています。濃厚な味わいからラーメンスープにも使われています。

 

【鯖節】

原材料:ゴマサバ

近海のゴマサバは比較的脂肪分が少なく、鯖節の原材料に向いています。香りは少ないのですが、甘みと深みのある出汁は少し酸味があり、醤油との相性で独特なうま味を引き出します。

うどん・そばのかけつゆ、おでんつゆ、煮物、ラーメンスープなど幅広く使われています。

 

【鯵節】

原材料:ムロアジ

一般的にはムロアジ節と呼ばれています。名古屋の「きしめん」の出汁でお馴染みです。中部地方ではうどんの出汁にも使われています。鰹節のうま味成分であるイノシン酸が多く、麺つゆなどの出汁のうま味を生み出しています。

 

【鰯(イワシ)節】

原材料:ウルメイワシ

一般的にはウルメ節と呼ばれています。カビ付けによる発酵熟成はしません。元来、うま味成分のイノシン酸が多く、少量でも出汁のうま味を引き上げてくれます。西日本を中心にうどんつゆ、味噌汁、煮物、ラーメンスープなどに使われ、ふりかけとしても重宝されているのです。人気の富士宮焼きそばにも使用されています。

 

鰹節は、今、世界的に注目を集めている「和食」の美味しさに欠かせない日本の風土が育んだ伝統的な食品です。次世代へと継承していくべき日本の宝といえるでしょう。鰹節の主な産地は、枕崎、山川(いずれも鹿児島県)、焼津(静岡県)、土佐清水(高知県)などですが、鰹節を一本一本ていねいに作りあげている人たちのことを忘れないでください。日本人の健康の源は「和食」なのですから――。

 

【知ってトクする鰹節の世界 1】「荒節」と「枯節」の違いとは??

【知ってトクする鰹節の世界 2】削り節の種類と使い分け

 

協力・イズミ食品株式会社

 

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この記事を書いた人

編集部
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