ブームの予感!「フラックスシードミルク」

カテゴリー:食情報 投稿日:2016.03.16

原料はあの「種」だった!

豆乳にアーモンドミルク、ココナッツミルク、ライスミルク……など、健康志向の高まりの中、次々に登場する「植物性ミルク」。豆類、穀類、ナッツ類、種子類など、その原料は実にさまざまです。

そして、昨今のアーモンドミルクのブームに続きそうなのが、今回紹介する「フラックシードミルク」。その原料はなんとすでに「油」として人気上昇中の「亜麻仁(あまに/フラックスシード)」です。

 

亜麻仁は女性の味方!

「亜麻仁」とは「亜麻」の種(=仁)のこと。古くから亜麻の「茎」はリネン類の原料として、「種」は食用として利用されてきました。亜麻仁は見た目も味もゴマによく似ていて、欧米では、食用油のほか、種子をそのままシリアルやパン、スナック、料理等に加えるなどして日常的に利用されています。

そして、近年のさまざまな研究により、その高い栄養価が続々と判明。健康維持に欠かせない食材として、積極的に摂る動きが広がっています。

亜麻仁に特に多く含まれている栄養素として注目されているのが、次の3つです。

 

●α-リノレン酸

これは、「オメガ3」に属する脂肪酸で、血液をサラサラにする効果があります。同じ「オメガ3」に属する脂肪酸に、青魚に多く含まれるDHAやEPAがあります。ちなみに、オメガ3系の脂肪酸は体内では生成されため、食品から摂る必要があります。

 

●リグナン

ポリフェノールの一種。女性ホルモンと似た働きをするため、女性ホルモンの減少によって起こるPMS(月経前症候群)や更年期障害の緩和や骨粗しょう症の予防に一役買ってくれます。

 

●食物繊維

亜麻仁には水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性の両方の植物繊維をたっぷり含んでいます。この2つの相乗効果により便秘を解消してくれます。

 

亜麻仁の3つの摂り方

女性特有の不調を緩和してくれたり、便秘にも効果があったりで、女性にとっては強い味方ともいえる「亜麻仁」。

食べ方としては、「油(亜麻仁油)」として使う、「亜麻仁粒」を料理やお菓子に加える、という2つがこれまで知られていましたが、近年、登場したのが、「ミルク」にするという方法。これが「フラックスシードミルク」です。

欧米では、突出した栄養パワーを持つ「スーパーフード」として亜麻仁が注目されていることもあり、この「フラックスシードミルク」を牛乳代わりに飲む人も増えているのだとか。

亜麻仁に含まれるα-リノレン酸は熱に弱く、「加熱しない」が鉄則。そのため、たとえば亜麻仁油でも「生で飲む」を実践している人が多いでしょう。それがちょっと苦手……という人には、飲み物感覚で飲める「フラックシードミルク」がいいかもしれませんね。

難点をいえば、今のところ、日本では「フラックシードミルク」を扱っているお店は少ないこと。ただし、自宅で作ることもできます。そこで、アメリカで人気のレシピサイト「allrecipes」を参考に、「フラックシードミルク」の作り方をご紹介しておきましょう。

 

●「フラックシードミルク」の作り方

【材料】

・亜麻仁:1/2カップ

・水:4+1/2カップ

 

【作り方】

1./分量の亜麻仁と水をミキサーに入れ、1分間混ぜたら2分おき、再び1分間混ぜて5分おき、最後に30秒混ぜる。

2./ボウルにザルを重ね、その上にガーゼなどの布を敷き、1を注ぐ。

3./2をスプーンなどで使って裏ごし、仕上げに布をギュッと絞って、ミルクを絞り出す。

4./絞り出したフラックスシードミルクは、冷蔵庫で保存し、3日以内に使い切る。

 

〔参考:「読むオイル事典」(YUKIE、主婦の友社)、日本アマニ協会HP(http://www.flaxassociation.jp/)〕

 

  •                    

\  この記事をSNSでシェアしよう!  /

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう!
小泉武夫 食マガジンの最新情報を毎日お届け

この記事を書いた人

編集部
「丸ごと小泉武夫 食 マガジン」は「食」に特化した情報サイトです。 発酵食を中心とした情報を発信していきます。

あわせて読みたい