【小泉武夫が通う店】一二三亭の絶品おじや(長崎県長崎市)

カテゴリー:食情報
投稿日:2016.01.25

異国情緒あふれる長崎に小泉センセイが、絶品!とうなる「おじや」の名店がある。有名な眼鏡橋(日本初の石造りのアーチ橋)のすぐそばにある郷土料理の「一二三亭(ひふみてい)」だ。

 

「一二三亭」は当初、長崎の花街として知られる丸山町にあった(明治29年に創業)老舗。

昭和35年に思案橋に移転、その後平成7年に現在の地に移って20年。いまも、地元の食通や観光客の人気店となっている。

「昔から有名な料理屋であるが、店は意外に小さくせいぜい40人ほどで満員となる。大きな船の舵でつくった丸テーブルや店内のムードは長崎浪漫(ロマンス)時代を髣髴(ほうふつ)とさせ、客は嬉しくなってしまう」(小泉センセイ)

 

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一二三亭の店内

 

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長崎はくじらの町

 

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眼鏡橋

 

小泉センセイ絶賛の「おじや」

「この店の代表的な料理は水炊きやすき焼き、牛タン料理、寄せ鍋、魚ちり、刺し身、卓袱(しっぽく)、湯豆腐、土鍋蒸しなどの郷土料理であるが、名物料理といえば何と「おじや」(雑炊)である。この一二三亭のおじやを食べに、わざわざ大阪あたりからも来るというから只事ではない」

「そこでまず、その『おじや』を注文し待つこと10分。丼に盛られたおじやをよく見ると、白飯の上にこれまた白色の擂(す)り胡麻、綴(と)じた鶏の鶏卵黄、刻んだネギの緑が美しく、その単調な色彩がとても心を和ませてくれた」

 

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おじやセット

 

なめらかさは二度炊きに

ご主人の尾崎至さん(61歳)は「なめらかさを出すために一度炊いた後、おかゆにして寝かせます(水分をふくませるため)。そして、吟味した鰹節と真昆布でとったダシでもう一度炊きます。こうしてふっくらとした舌ざわりを出しています」

「左手に椀を、右手に箸を持ち、ざっと二、三度掻き混ぜてから尖らせた口丼の縁(へり)に付け、それを啜りこむように食べた。熱いので、ハフハフしてかっ込んだのであったが、まず鼻孔から香ばしい胡麻の香りが抜けてきて、ネギの爽快な香気も抜けてきて、口の中では飯にかけたダシ汁の濃厚なうま味と鶏卵のじっとりとした奥味、飯の微かな甘み、胡麻からのコクなどが一体となり、あっという間に丼は底をさらけ出してしまった。あっさりしていて、しかし忘れ得ぬ美味。正にこの店のおじやは、「妙味必淡」の域にあった」(小泉センセイ)。

「一二三亭」のもうひとつの名物は「牛かん」。「牛肉でつくった団子の煮付けのようなもの」だが、甘みとうま味のバランスは並大抵の技量ではできないと思った」(小泉センセイ)

「料理は人を表す」とご主人の尾崎さんに賛辞を送る。また、この店の魅力は価格が安いこと。まさにおススメの名店である。

 

【一二三亭】

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おじや:670円

おじやセット:700円

 

住所:長崎市古川町3-2

TEL:095-825-0831

営業時間:11:30~14:00/17:30~23:00

定休日:不定休

 

〔参考『小泉武夫のチュルチュル ピュルピュル 九州舌の旅』(石風社)〕

 

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この記事を書いた人

編集部
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