【あんしん・あんぜん食材図鑑】かぼちゃ

カテゴリー:食情報 投稿日:2015.12.22

冬至にかぼちゃは意味がある!

 12月22日は二十四節気の冬至、かぼちゃを食べましたか? 古くから「冬至にかぼちゃを食べると病気にならない」とされてきました。

 でも、かぼちゃの旬は夏。どうしてわざわざ旬を過ぎた野菜を食べる習慣ができたのでしょうか? そこにはかぼちゃという野菜の特徴が関わっています。

 

冬を乗り越えるための栄養が!?

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かぼちゃの栄養成分

 

 かぼちゃは16世紀にポルトガル船によって日本にもたらされました。そのときのかぼちゃがカンボジア産だったため、言葉がなまって「かぼちゃ」になったといわれています。かぼちゃの原産地は中央アメリカから南アメリカにかけてといわれていますが、日本の気候風土にも合い、江戸時代に栽培が急速に広まりました。江戸時代中期には、「冬至にかぼちゃ…」の習慣も定着していたといいます。当時は、かぜや中風(ちゅうぶう)、しもやけなどにならないともいわれていました。

 それもそのはず、かぼちゃは栄養価がとても高く、多くのでんぷんを含みます。また、血流を改善して冷え症によいとされるビタミンE、免疫力を高めるβカロチンが豊富。特にβカロテンは緑黄色野菜のなかでもトップクラスです。また、黄色素のルテインは、抗酸化作用が強く、がんや眼の病気の予防に効果があるとして、近年注目されている成分です。さらに食物繊維も豊富で腸内環境の改善に役立ち、美肌効果も期待できます。

 冬まで保存できる野菜が極めて少なかった時代に、長期間保存可能で、ビタミン類の損失も少ないかぼちゃが、大切にされたのも納得ですね。

 ちなみに、現在多く食べられている「西洋かぼちゃ」の伝来はさらに遅く、19世紀になります。

 

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西洋かぼちゃ

 

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日本かぼちゃ

 

おいしいかぼちゃを食べるには?

 手に持つとずっしりと重みを感じ、へたが太くてよく乾燥しており、へたの周囲が少しへこんでいるものを選びましょう。カットされている場合は、肉厚でオレンジ色が濃く、種が膨らんでいることが目安になります。また、西洋かぼちゃは皮につやのあるものを。

 丸ごと保存する場合は、そのまま涼しい場所に置いておけばよいのですが、カットした後は種とワタを取り除いてラップで包み、野菜室で保存しましょう。

 煮物やスープ、コロッケ、パイやプリンなどのお菓子と、用途はさまざま。

 皮はビタミン類や食物繊維が豊富なので、煮物などでは、硬い部分を取り除く程度に。

 また、油で調理するとβカロテンの吸収がよくなります。ただし、かぼちゃは野菜としてはカロリーが高めなので、食べ過ぎや油や砂糖の加え過ぎには気をつけましょう。

 

種のチカラも見逃せない

 調理の際に残ったかぼちゃの種をどうしていますか? 

 実は、かぼちゃの種は、骨の成長を助けるマンガンや、味覚障害や生殖機能の低下の改善によいとされる亜鉛などミネラル類が豊富です。

 洗ってわたなどを取り除いて乾燥させ、フライパンなどで焦げ目がつくまで乾煎りしたら出来上がり。殻を割って中身を食べます。

 しっかり膨らんだものが、中身も詰まっていておいしい種です!

 

[参考 『日本食品標準成分表2010』、『日本食材百科事典』(講談社編)、『たべもの語源辞典 改訂版』(清水桂一、東京堂出版)]

 

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この記事を書いた人

編集部
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