【世界のご飯】台北市内で駅弁を食べ歩く(2)お米がウリの”池上便當”

カテゴリー:食情報
投稿日:2017.11.24

メニューは40種類

駅弁というと、どんなおかずが入っているかということばかりに目が行きがちだが、台湾でもごはんに力を入れている弁当がある。それが、「池上便當」だ。台東の米どころである池上郡で育ったお米は「池上米」として、言わば日本の魚沼コシヒカリのような位置付けとなっている。

「池上便當」は、池上郡の駅弁屋発祥。池上便當を販売している駅弁屋は台湾内各地に存在する。多くの店は店内調理でイートイン席もあるようだ。台北市内の「池上木片便當」も同様で、壁にずらりと並ぶ木札の品書きが圧巻。まるで、日本の定食屋のようだ。それにしても、すごいメニュー数。数えてみると、40種類。毎日通っても飽きなさそうだ。

駅弁屋「池上木片便當」

 

ずらりと並ぶ壁の品書き

 

全体的に肉がメインの弁当が多いが、魚を使った弁当も数種類ある。そこで、日本では定番の鮭弁当「鮭魚飯」を注文。すると、目の前で弁当の盛りつけ開始。ごはんの上に野菜炒めや煮玉子、切り昆布の炒め物などのおかずを盛りつけ、しばし待つ。数分後、揚げた鮭が登場。ごはんとおかずの上に鮭をどーんと乗せて、蓋をかぶせて完成。すごいボリュームだ。

鮭がどーんと乗った鮭弁当。絶品

 

ここでも弁当箱は木製で、ごはんの余分な水分を吸収してくれる。すぐに席につき、ほかほか出来立ての駅弁を頬張る。ごはんは評判通りのおいしさ。固すぎず、やわらかすぎず、程よい食感でおいしい。さすが池上米と思わせられる弁当だ。

木製の弁当箱

 

地元の女性が「ここのお弁当はお米がおいしいのよ」と話しかけてきた。納得。店内を見渡すと、老若男女が席について駅弁を食べていて、幅広い層に支持されていることが見受けられる。

 

冷めた池上便當の味は

臺鐡弁當のごはんは冷めると固く感じられたので、冷めた池上便當も検証しようと、テイクアウト用に鱈弁当「鱈魚飯」を買ってみた。半日後に開けてみると、揚げた鱈がギトギトに。日本では弁当の魚と言えば、照り焼きや塩焼きが一般的だが、台湾では揚げたものがポピュラーらしい。これも、もしかしたら時間が経ってから食べることを想定していないからこそのメニューなのかもしれない。

購入から半日後の鱈弁当

 

ちなみに、日本の駅弁はごはんとおかずが仕切られている場合もあるが、台湾ではほぼすべての弁当が乗っけ丼スタイル。そのため、ごはんが油まみれになってしまい、正確にはごはんの変化はわからなかったが、少なくとも固くはなっていなかった。さすが、ごはんが評判の池上便當である。

それにしても、どの駅弁も開けた瞬間に八角の香りが漂う。日本の駅弁との決定的な違いである。

日本でカレーライスやあんぱんが独自のかたちで育って国民食化したように、日本から伝わった駅弁文化も台湾独自のかたちで育って定着している。

取材/文:柏木智帆

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