混ぜて寝かせるだけ! 100%天然の「柿酢」を作る

カテゴリー:発酵食品全般
投稿日:2017.10.25

 柿が赤くなると医者が青くなる、と言われるほど健康に良いとされる柿。そんな柿も熟れすぎて次々落下したり、渋くてそのままでは食べられず放置されているものを見かける季節になりました。でもこのまま放置ではもったいない! そこで100%柿だけで作る「柿酢」をご紹介します。甘柿、渋柿、なんと皮だけでもできてしまいます。また、100%で作れるほど柿が手に入らないという方は、酢を加えた方法もありますので、次回ご紹介します。

 

100%「柿酢」の作り方

 「柿酢」に使う柿は、甘柿、渋柿、トロトロ、固い柿、何でもOK! これを柿の表面についた酵母の力を借りて酢に変えます。作り方は材料の柿さえ手に入れば、あとは熟成とカビに多少気をつかう程度です。果実酒用ガラス瓶に入れて作りますが、途中で柿を継ぎ足しても大丈夫。気楽に作りましょう。

 

【材料】

・柿:瓶に入るだけの量

・熱湯消毒した果実酒用のガラス瓶

・ペーパータオルまたは木綿のふきん

皮の表面に白く見えるのが酵母

 

【作り方】

1./入手した柿は洗わずに、軽くほこりを取り、ヘタを取る。傷んだところがあれば包丁で削っておく。

※洗わないのは、皮の表面に天然の酵母がついているからで、この助けを借りて酢を作るためです。

2./ガラス瓶に1をヘラなどで潰しながら押しこむ。気にせずぎゅーっと押しこんで出来るだけ隙間を詰める。

3./ガラス瓶が一杯になったら、ペーパータオルや布巾をかけて輪ゴムでしっかり止めてフタをする。フタがゆるいとコバエが入るおそれがある。常温で発酵開始。

4./2,3日経つとプツプツ泡が出て発酵しはじめ、びっくりするほど水が出てくる。フタを開けてヘラなどでかき回し、柿をつぶしていく。4,5日程度経つと、熟しすぎた果物のアルコールのような匂いがしはじめる。1日1回はヘラでかき混ぜる。

仕込み始め。まだ柿はしっかり

 

わずか3日の状態。泡がプツプツ

 

5./さらに5日ぐらい経つと、柿はさらに形が崩れ、徐々に発酵したアルコールから酢の匂いに変化しはじめる。これが発酵の面白さ。ただ舐めてみても酸味はあまり感じない。

10日後、アルコール臭から酢臭へ

 

6./14日ぐらい経つと、柿は原形をとどめないぐらいにトロトロになる。強烈な酢の匂いがしてくる。舐めてみると酸味を感じるようになる。表面に白い膜が張ることがあるが、これは産膜酵母と言われるもの。害はないので、混ぜ込んでしまってかまわない。

完全に柿の原形がなくなった

 

7./上下十分に混ぜてから舐めてみて、完全に酢の味になったところで、ザルなどに清潔なふきんなどを敷いて濾す。時間がかかるのでここは気長に。

トロトロのジャムのよう

 

8./濾したものは、不透明な色をしている。濾しても発酵は続いているので、密封しないでペーパータオルなどでフタをしてさらに熟成させるとまろやかでおいしい「柿酢」が出来上がる。一説では5年寝かせると黄金の酢に変わるとも。

まろやかでおいしい!

 

 常温で発酵させるということはカビ発生の危険もあります。柿はカビそうな部分は必ず包丁で削ってください。ガラス瓶の中では天然酵母とカビの“闘い”があり、酵母が勝つとまろやかでおいしい「柿酢」が出来上がります。酵母が勝つか、カビが勝つかは見た目と匂いで判断します。表面に青カビが浮いてきて被害が大きければ潔く捨てましょう。匂いも1週間ぐらい経つとアルコールから酢の匂いに徐々に変化してきます。こうなったら酵母の勝ちです。酵母はかなり強いので、カビをおそれることなく挑戦してみてください。なお、日数、味、匂いの経過はあくまでも目安なので、必ず目と鼻、舌で確かめましょう。

 

●「柿酢」で作る柿なます

 柿なますを「柿酢」で作ります。塩もみした千切り大根を洗って固く絞り、「柿酢」で三杯酢を作って、柿の千切りと合わせます。柿の甘味、柿酢のまろやかさで美味! 今回は大根の白さを引き立たせるために、以前ご紹介した「白たまり」を醤油代わりに使いました。

甘さと酸っぱさが絶品!

 

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この記事を書いた人

編集部
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